葛優が素晴らしい-映画「狙った恋の落とし方」

 昨日は9時からの「吉村作治の新発見エジプト展」(道立近代美術館、北海道放送と道新の主催。3月31日まで)のオープニングに出席したあと、いったん帰宅。シネマフロンティア12時20分からの「狙った恋の落とし方」と14時50分の「ラブリーボーン」を続けてみました。

  「狙った…」は馮小剛(フォン・シャオガン)監督、葛優(グオ・ヨウ)主演。作品の後半は北海道ロケした話題作で、09年の中国正月上映でDVD売り上げと合わせ3億人を動員。「レッドクリフ」をしのぐ空前のヒット作だそう。
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葛優(左)と舒淇=網走能取岬付近か

 そのことが日本にフィードバックされ、1年遅れで日本封切りが決まり、昨日から道内各地で先行上映が始まりました。

 これまでの新聞報道などでは、北海道ロケが中国での大ヒットの要因というニュアンスだったが、見終わって感じるのはそれも要素の一つであるが、作品はアジアの昇龍・中国の現代を生きるトップランナーの典型、言い換えれば一般の中国大衆にとって関心の高い人物像がいくつも描かれているから、誰もが知る古典「三国志」に材にとった「レッドクリフ」を超えたのだと理解しました。

  ベンチャー企業で財をなして婚活中の主人公。応募してくる女性はスッチーに、株のトレイダー、大陸に進出する台湾人資産家の娘(私生児を妊娠中)、主人公を慕うゲイとくれば、筋立てはオモシロイ。

 主演の葛優の演技が素晴らしい。張芸謨(チャン・イーモウ)監督の「生きる」もよかったけど、今回はさらに中国男児の軽妙と潔さを切れよく演じている。独特の男のユーモアがある。中国最高の俳優の一人でしょう。ヒロインの舒淇(スー・チー)もいま香港で一番出演作品の多い旬の女優。コン・リーとチャン・ツゥイーを足して2で割ったような感じ。

  もちろん、北海道ロケシーンも美しい。知床、阿寒、網走、厚岸など道東の観光名所の美しい景色をバックに、ロードムービー形式でヒーロー、ヒロインの心のあやを描いていくところが圧巻。
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道内ロケ地一覧=2月19日の北海道新聞朝刊

  阿寒湖畔の鶴雅や知床の北こぶしなど人気の温泉ホテルをみると「一度行ってみたい」と中国の人たちは思ってくれるでしょう。これから中国大陸の人たちの北海道志向がさらに盛り上がるとすれば、この映画の貢献度は計り知れないでしょう。

 阿寒湖の「炉ばた」の店のシーンで懐かしい雪代敬子、磯村みどりさんが出ていました。

  中国人の日本、および日本人観が描かれていて面白かった。これには北海道ロケのコーディネーターであり、2人の主演者を車で案内する友人役で出演している宇崎逸聡(日本生活が長く、帰化した中国人)の体験が色濃い。

 多少荒っぽいストーリー展開もご愛敬。観後感もよい作品でした。

 「ラブリーボーン」 
それに引き換え、このあと見た「ラブリーボーン」は「病めるアメリカ」の一面を提示するしんどい作品でした。いわゆる幼児、少年少女のMISSING(未解決の殺害、行方不明事件)を題材にした。
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▲「ラブリーボーン」(eiga.comより転載を再掲)


 隣家の異常男に殺害され、遺体も未発見という14歳の少女の魂があの世とこの世のグレーゾーンでさまよう。突然愛娘が姿を消した家庭が崩壊の危機にさらされていくさま。これはアメリカの現実なのでしょう。

原題 「THE LOVELY BONES」のLOVELYは「かわいい」とせず、「いたいけな」と訳せば「いたいけな骨たち」となり、何を物語っているか明白でしょう。「ゴースト」のようなスピリチュアル・ファンタジーとして見るには辛すぎました。

 二つの作品を脈絡なく選んではしごしましたが、斜陽の国と上昇の国のコントラストを垣間見る1日となりました。この日は土曜日、しかも前者の作品は封切り初日。とても映画館に行ってからではよい席が買えないと思い、昨日インターネットで2枚とも後方中央の席を取っておきました。「狙った…」は行ってみると案の定完売していました。

 ただ、クレジット決済の場合、一般のカードはJCBしか受け付けないのは困ったものです。いつもはVISAなのに。たまたまJCBカードとしては普段使わない「ANAカード」があったのでよいけれど。

  それからもうひとつ。シネマフロンティアの売店前で、マンションの真向いの部屋に住む若夫婦に逢いました。これから「オーシャンズ」を見るそう。「海」という大いなる生命体の神秘をハイビジョンで見せるドキュメント。見たくもありますが、そんなに時間がとれません。

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この記事へのコメント

えぞうさぎ
2010年02月22日 13:50
映画って本当に面白いですね。水野治夫さんが言ってましたね。映画を見て過去に戻れたり、未来に行けたり、ケチな私が4回も同じ映画を見たことがあります。ALWAYS三丁目の夕日 なんで4回も見たの?三丁目に帰りたかったのです。あれは東京ですが私の子供の時と同じで、両親はいつも働いていました。店をしていましたから 広島や九州から中学卒の男の子が働いていました。本当に日本中働いて、働いて、我が家では一家団欒はなくなりました。ちょっと寂しかったです。でもあの映画見て、4回あのころに帰りました。私は大阪西区のウツボに住んでいました。

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