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zoom RSS 今年も大野さんの版画賀状来た!

<<   作成日時 : 2016/01/02 12:56   >>

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 いただいた年賀状はどれもうれしい。なかでも新聞社時代の恩師でもある大野栄さん(札幌市北区)から毎年いただく仏画ともいえる版画がBest of Bestsです。

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大野栄さん(今年86歳?)からの今年の賀状。石の羅漢さんと、「物忘れ 笑ひとばして年新た」の「大野もじ」もむかしの雰囲気のまま
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ことしを含め、この数年、大野さんから送られてきた賀状を並べてみた

 <大野さんとの出会い

1974年(昭和49年)晩秋の冷える夜。キタは新聞記者3年生の26歳、稚内支局にいた。市郊外で幼い男児が道に迷い湿地で凍死するという痛ましい事故があった。稚内警察署で取材して原稿だけを本社に送ったら、整理部から電話がきて、「現場の写真がほしい。締切時間を遅らせて待つから送れ」という無理難題。秋に入社したばかりの高橋雅博君(のち取締役広告局長、監査役歴任)のマイカーに乗せてもらい、現場に向かった。湿地帯はもう真っ暗。やむなくキタが現場で指差し、高橋君があらかじめカメラの絞りとシャッタースピードを決めておき、キタに向けてフラッシュを焚いた(まだストロボはなかった)。

 当時、早版、中版、遅版の3版制で、稚内に来る朝刊早版の締め切りは午後9時半ごろ。ドラム式の写真電送機で印画紙に焼き付けた現場写真を送り終えたのは10時半ごろか。翌日の朝刊には、闇夜に向かって指差すキタの姿だけが浮かぶ写真と記事が第1社会面トップを飾っていた。

 このとき、稚内支局に「写真送れ」の指示をしたのが、当日の軟派デスクの大野栄さんだった、と、75年5月キタが整理部に転勤してからご当人から聞くことになる。

 <整理部時代の大野さん

 75年5月の統一地方選が終わって、キタは稚内支局から本社整理部へ異動。整理部は各面のレイアウトをし、見出しを付ける内勤職場。キタは大野デスクらの下、社会面などを担当する軟派に配属。大胆、華麗な紙面を作る伝説の整理マンだった大野さんは各面担当者を指揮する名デスクになっておられた。

 大野さんは、部員の下手な見出しや出稿部からの原稿に手を入れるとき、天地の寸法がかなり扁平した大きく太い字を書いた。これを私たちは「横扁平大野もじ」と呼んでいた。各面の試し刷りを担当者(面担メンタン)が持ってくると、必ず1ページの最下段の1段見出し記事(ベタ記事)から点検、順に上の大見出しの記事を見ていく。先にトップや大見出しの記事を見て、視線を下に移動すると、下位の記事へのチェックが甘くなる、というのが大野流だった。

 <キタの大失敗
 1977年8月、伊達地方有珠山の噴火のころ、キタは整理部3年生、生意気盛りになっていた。朝刊第3社会面を担当していたとき、大野デスクから、締切間際にベタ記事にしかならないだろう短い原稿をわたされた。有珠山にある地震計を収容した小屋の屋根に噴火の火山弾が直撃して屋根が壊れた、という内容。原稿には肝心の地震計がどうなったか書かれていない。「壊れたら壊れたとかく”はず”。書いていないということは無事だったのだろう」と思い込んだキタは原稿末尾に「幸い、地震計に損傷はなかった」と書きこんだ。
 
 翌朝、カンカンに怒った伊達支局長から整理部に抗議の電話があった。地震計はすでに小屋から運び出されていた」というのだ。「キタ君、整理部の仕事は引き算はしても足し算はしないんだよ。疑問があればデスクを通じて出稿部に問い合わせするだけ」と静かにいう大野さん。一言もなかった。内心、「地震計がすでにないのなら、そんな原稿出すなよ」と、伊達支局に文句いいたかったけど。

大野さんの退職後
 2010年の年賀はがきに80歳になる、とあるからいまから26年前、60歳で定年を迎えられたことになる。たしか、現役時代から陶芸や版画に関心を持ち、本州の陶芸の里などに汽車で一人旅を続けておられた。毎年、私のほうから年賀状を出すと、野の地蔵やほとけさまを彫った版画を送ってくださるようになった。

 その後、一時体調を崩されたことはあったが、再び、毎年、穏やかなお顔の仏様を描いた版画をいただけるようになった。それがとてもうれしい。

 2010年キタが取締役を退任した時、大野さんにもごあいさつ状を送った。そのお返事が下のはがき。キタ稚内時代の例の写真突っ込みの一件のことを思い出して書いていただいていた。今から40年以上前のこと。

 大野さん、どうか今年もお元気で。そして来年のお年賀でも柔和な顔の仏さまの賀状を楽しみにしています。
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2010年7月、キタ退任の時いただいた大野さんからのおはがき。往年の「大野もじ」の横扁平がいくぶん、1:1に近くなったかな







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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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