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zoom RSS 新聞の「日本語」に問われる品格

<<   作成日時 : 2009/08/06 06:59   >>

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  けさの北海道新聞の札幌地方版で興味を引く「おことわり」が載っていました。連載タイトル「工場見学へ行こう!」を「工場見学に行こう!」と改めます、というおことわりです。「へ」が「に」に変わっただけです。工場という場所を示す名詞につく格助詞なら「へ」でも慣用法としてセーフですが、見学するという動作を示す名詞につく格助詞としては「に」が適切、と判断したという意味の説明があります。
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 キタは最近の新聞文章に文法無視(奪10三振も完封逸す)、流行語迎合、安易な短縮(パー券)の横行がすさまじいことに危惧を抱いていますが、もうひとつ、本来格助詞「に」を使うべきところをなんでもかんでも「へ」になっているなあ、とも感じています。
 
 思うに、「に」は帰着点を固定的に示すときに使うことが多いのに対し、「へ」には流動感、躍動感があるためか。新聞の見出しに「明日、逮捕へ」などという表現を見ます。確定していないが、おそらくそうなるであろう、というときに使いますが、よく見ると、1ページの大きな見出しの大半が「へ」で終わっているようなこともあります。

 とにかく新聞は「へ」が好きで、「見学へ行こう」もその悪い癖が出てしまったのかも知れません。

  テレビの人気番組に「学校へ行こう」というのが(もう終わったかな)あります。「学校に行こう」では堅苦しいし、躍動感がない。これは「へ」だからよい。今回の夏休み向け連載企画も「見学」は堅苦しいからいっそ「工場へ行こう!」にすればよかったのに。

 それにしても、連載の途中で一部改題し、おことわりをつけたのは編集者としての誠実な態度だと思います。117万部の北海道新聞の発行部数のうち半数近くは札幌の読者が読んでいます。新聞記事を教材に使う学校があり、個人としても家庭で読んでくれている子供たちがいます。若い世代への影響力を考えれば、新聞の文体、用語はあだやおろそかにはできないという配慮からの改題だったのでしょう。

新聞の文章には品格が求められます。キタが若い記者だったころ、「すしネタ」と書いたら「すしダネ」と書け、「些細なことに因縁をつけ…」と書いたら「些細なことで言いがかりをつけ…」と赤ペンを入れられましたが、いまはネタも因縁も我が物顔です。

 最近の新聞で見たへんな用法。「誰だれ(なんの記事か忘れました)は開口一番、何々とつぶやいた」というのがスポーツ新聞にありました。開口一番はいいたいことがうずうずしていて、話し始めるや否や真っ先にでる言葉であって、口のなかでぼそぼそとつぶやいたというのは主語と述語が不適合を起こしています。

 以下はこのブログで書いた新聞の文章、文体に関するものです。ご参考に。

http://makanangin.at.webry.info/200812/article_12.html
http://makanangin.at.webry.info/200812/article_13.html

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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