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zoom RSS 意図的語訳

<<   作成日時 : 2016/04/12 09:38   >>

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広島でG7外相による核廃絶宣言を出し、アメリカの重要閣僚(国務長官)が初めて原爆ド―ムに立ったことは、それ自体画期的だとは思うが、宣言の英文を見てみると、日本語訳にある「非人間性」が明快に表現されているとは思えない。

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▲核廃絶を謳った広島宣言を報じる北海道新聞1面=4月12日


 human sufferingを非人間的苦難と訳すのは語訳に近い意訳だ。sufferingも軽い。「非人間的な苦難」ならせめて in-human hardship と書くべきだろう。外交文書の原文と日本語訳の落差がいつも問題になる。外務省の得意技、intentional mistransration(意図的誤訳)にメディアは大政翼賛的追認。

 キタがいう外務省のintentional mistransration(意図的誤訳)と似た表現として、ジャーナリストの春名幹男(早稲田大学客員教授、元共同通信記者)は「作為的翻訳」と呼んでいる(文春新書「仮面の日米同盟)。翻訳はもともと作為的であると思うが。

せめてメディアは広島宣言の原文全文を紙面に同時掲載すべきだ。以下は毎日新聞電子版に掲載された全文の第1パラグラフをコピペする。訳は外務省だと思う。

We emphasize the importance of our meeting in Hiroshima seventy one years after World War II, which unleashed unprecedented horror upon the world. The people of Hiroshima and Nagasaki experienced immense devastation and human suffering as a consequence of the atomic bombings and have rebuilt their cities so impressively. 我々は、世界にかつてない恐怖をもたらした第二次世界大戦から71年を経て、我々が広島で会合することの重要性を強調する。広島および長崎の人々は、原子爆弾投下による極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末を経験し、そして自らの街をこれほどまでに目覚ましく復興させた。(和訳は毎日新聞電子版)。

 いま、オバマ大統領は、7月の伊勢・志摩サミットでの被爆地訪問をするか、しないか検討に入っているという。今回のケリー国務長官の訪問は、米国内向けの観測気球であることは衆目の一致するところ。

 被爆地訪問が「米国の謝罪」と受け止められるのを絶対に避けたい。そのintention(意図)が今回の「human suffering」に込められている。

 アメリカ国民は2度の原爆投下が、太平洋戦争の終結を早めたと、正当性を主張し続けている。そのことに異論は多い(わたしもそれを信じていない)が、1万歩譲って、「原爆のお陰」を認めても、犠牲者一人ひとりの生命をむごたらしく奪っただけでなく、通常兵器では想定できない、生存者が経験した in-human hardshipへの人道の罪は帳消しにはならない。

 オバマ大統領は果たして被爆地を訪れるかどうかー。

 わたしは訪れると思う。キューバとの和解を成し遂げ、仕上げにノーベル平和賞受賞者は、[核廃絶に並々ならぬ意欲を示した大統領」として歴史に名を残せるのなら、「胃袋をつかまれたような衝撃を受けた」(原爆投下直後の絵画をみたケリー長官)ぐらいのことはいうだろう。

 でもその口からapologizeもforgiveも出て来ることは期待できない。

以下は2008年に書いた拙ブログ。ご参考に。
http://makanangin.at.webry.info/200808/article_8.html

 
 

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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