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zoom RSS 障害者より障碍者がよい

<<   作成日時 : 2015/05/26 03:38   >>

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 近ごろ、「障がい者」という表記を見ることが多くなった。これまで障害者と書かれてきた。たしかに「害」の字は殺害、傷害という犯罪に使われる漢字だから、心身に「不都合のある」(この表現も最適とはいえないが)人たちにとっては感じのよい字面(じづら)ではないだろう。だからあえてひらがなにしているのかと思っていたが、戦前から「障碍者」という立派な表現があったことを昨日知った。

 きっかけは、昨日WEBニュースにあった、熊谷千葉市長の記事。
千葉市長が「障害者」にこだわる理由 「障がい」「障碍」論争に一石     withnews 5月25日(月)9時22分配信

 長いが引用する。
<「障がい者」派の自治体も>
 近年、「障がい者」と漢字かなの交ぜ書きにする動きが増えています。自治体でも、施設案内や行政文書などで「障がい者」とするケースが相次いでいます。
 2009年に表記を改めた岩手県滝沢村(現滝沢市)の担当課長は当時、朝日新聞の取材に「害の字は、妨げや災いといった否定的な意味を含む。村内の障害者団体からも意見があり、人権に配慮して変更した」と説明しています。

<「社会との関わりの中で障害に直面」>
 この問題について熊谷市長は20日、自らのツイッターで次のように語りました。
 「『障害者』とは『社会の障害』でも『身体に障害を持つ者』でも無く、『社会との関わりの中で障害に直面している者』という意味であり、私たちはその障害を一つひとつ解消していくことが求められている、と理解しています」
 「その考えから、私は『障害』を『障がい』と置き換えることには反対です。『障害』という言葉が引っかかるからこそ、それを社会的に解消しなければならないわけで、表現をソフトにすることは決してバリアフリー社会の実現に資するものではありません」


 熊谷さんの見解には、自治体首長の心構えとしては立派だと思う。しかし、なぜ「害」を使うのかを毎回毎回個別に説明しなければ理解できない、個人的見解の域を出るのは難しいと感じた。

 キタは熊谷見解につづく、このWEBニュースに注目した。

<「障碍」「障害」過去には混在>
 戦前は「障碍(がい)」と表現されることも多くありました。しばらくは「障害」も混在しており、1946年の帝国議会の議事録では両方が使われている記録もあります。
 しかし戦後、「碍」は当用漢字にも常用漢字にもなりませんでした。そのため49年の身体障害者福祉法の制定以降、「障害」が定着しました。

 ただ、障害の「害」には「災害」「害悪」など否定的なイメージがあるため、表記の見直しを求める声は当事者らから根強くありました。一方で、表記だけを改めても「差別が残る実情から目をそらすことになる」といった反対意見もあります。 


 「碍」という字はキタは知っていた。大学時代、大阪の電設会社の社史をまとめるアルバイトをしたとき、電柱に取りつける白い瀬戸物のような器具を碍子(がいし)というのだと、社員に教えてもらった。電線から電柱に電気が漏れないように絶縁するためのもの。
 漢和辞典を引くと「碍」もまた「害」と同じ、「妨げる」「じゃまをしてとめる」の意がある。

 ニュースのとおり、戦前は[障害者」と並んで「障碍者」もあったのに、戦後定められた当用漢字表から「碍」が除外されたために、「障害者」に一本化されたことがよくわかる。 

 1981年、当用漢字表は廃止され、常用漢字表に引き継がれたが、そこにも「碍」は採用されなかった。

 しかし、当用漢字表も常用漢字表も、目安であって強制力はないし、時代に要請に従ってしばしば改定される。

 2010年の改定に際しては、事前のパブリックコメントで常用漢字に追加を希望する文字が302字にのぼった。その中に「碍」もあった。パブリックコメントのなかで、22件の「鷹」に次ぎ「碍」が20件の要望があったという。要望したのはおもに障害者福祉団体だった。しかし、改定に盛り込まれることはなかった。

 ただし「碍」については内閣府の障がい者制度改革推進本部で「障害」の表記の在り方について検討しているため、その結果によっては改めて検討することとした。(ウィキペディア「常用漢字」による)

 以上の経緯から、表現を「障害者」に統一しなければならない理由などどこにも見当たらない。「障碍者」は立派な日本語であり、心身に不都合のある人の立場で、「障害者」と「障碍者」のどちらが、「よりましな」表現かを考えwれば一目瞭然。

 いまなお「障害者」の表記が一般的であることの諸悪の根源は、なんということか、常用漢字表にあったのだ。

 常用漢字(じょうようかんじ)は、文部科学省文化審議会国語分科会の答申に基づき、「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として内閣告示「常用漢字表」で示された現代日本語の漢字。現行の常用漢字表は、2010年(平成22年)11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示され、2136字/4388音訓[2352音・2036訓]から成る。
常用漢字表の目的は、漢字使用の目安であって制限ではないため、強制力を有するものではない。しかし学習指導要領では義務教育の国語で読みを習う漢字は常用漢字しか規定がない。日本国内の主な報道機関は、日本新聞協会が発行する『新聞用語集』(新聞用語懇談会編)に掲載される新聞常用漢字表に基づき、各社で多少手を加えて、漢字使用の基準としている場合が多い。
(ウィキペディア「常用漢字」)

 心身の不都合を持つ人たちの気持ちが少しでも楽になってもらうため、また「障碍者福祉問題」への理解を深めるためにも、一刻もはやく「障害者」の3文字を死語にしなければならないと思う。


 ちなみに英語では障碍者を、かつてHandicapped,disabled と呼んだが、現在ではchallengedという表現もある。

challengedをオックスフォード現代英英辞典を見ると「a polite way of referring to somebody who has a DISABILITY of some sort」とある。次の用例がおもしろい。(humorous)I ' m financially challenged at the moment(= I have no money).日本語にもある。「手元不如意」。

 もうひとつ漢字に関して。
 碍はガイと読むが、ゲともよみ、礙にも通じる。いちばん短い仏典般若心経を一生けんめい写経した時期がある。
 その心経の中の一節に「心無圭礙」(しんむけげと日本語では読む)がある。 圭も礙も「こだわり」の意。「心無圭礙の4文字でこころにこだわりをもたない、という意味になる。この「心無圭礙」はキタの好きな言葉であり、達したい心境であるが、いまは程遠い。

 いずれにせよ、namingネイミングばかりにこだわって、障碍者との共生の内実がおろそかになってはいけないことはいうまでもない。しかし、ネイミングは大事ではある。


 

 

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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