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zoom RSS 知る権利と知らせる義務

<<   作成日時 : 2013/12/08 17:59   >>

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手元に「知る権利 マスコミと法」(石村善治・奥平康弘著、1974年初版第1刷、有斐閣選書)があります。以下、長いが引用します。

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「行政の側の知らせる義務」    

 行政過程の進展は、我が国のように官僚優位のところでは、単純に行政目的を貫徹させ、利害関係者の権利保護を軽視したままで行われがちである。そのようなところでは、行政のやり方に文句があるのなら、事後的に利害関係者は争訟で争いなさい、という方式が支配する。しかし、民主主義の要求の強いところでは、そうはいかない。行政の側は行政を実行するに先立って、少なくとも利害関係者にたいし、その手の内を見せ、攻撃・防御の機会を与えて、権利・利益を保全させることを義務づけられる。すなわち行政法の展開は、行政の側に権限を与えるだけでなく、少なくとも利害関係者に対して、関係情報を提示せしめる義務を課するものとして現れる。一方の側に「知らせる義務」があるとすれば、関係者たる市民の側には知る権利が与えられることになる(同書4ページ)

[公文書公開の原則」  

こうして、行政法は利害関係者の権利保護のために、行政情報の提示を要件としてはめこむことになる(前述のように、わが国では官庁の秘密主義がつよく残存しているので、この種の法の展開はきわめて未熟である。したがって、場合によっては、行政情報の提示が、裁判所の命令にバックアップされて、はじめて可能になる。たとえば、教科書検定を争う家永訴訟=中略=)。けれども、行政情報は、それぞれ特定化された行政分野での、特定化された利害関係者にのみに提示すれば、それで十分なのであろうか。(中略)一定の行政には、濃淡さまざまな利害関係を持つ者が多数存在しうるばかりでなく、その行政は他の種類の行政に直接間接に関連する。そうであるとすれば、行政情報の提示を限られた範囲の者に限定することは正当でない。このゆえに、行政情報は原則として一般に公開されるべきという要請が生まれ、行政情報の公開の制度が成立せざるをえなくなる。4ページ


「軍事上・外交上の『国益』と知る権利」  

    
 政治レベルで、もっとも強く秘密保護が語られてきたのは、軍事と外交の事項である。どちらも、敵国・潜在的敵国または相手国に対抗してして、わが方の「国益」を保持する必要があり、そのため国民の知る権利は存立する余地余地がないと考えられてきた。けれども軍事政策は今では、国内の全社会過程に関連してのみ存立する。アメリカにとって、ベトナム戦争は限定・局地戦争だといわれた。その戦争さえも、たとえば徴兵制を媒介としてたくさんの若者に犠牲をしい、産業・経済の諸形態に消すことのできない爪跡をのこさざるを得なかった。
 アメリカ国民は、どのような客観情勢のもとで、だれが、どのような政策決定をしたかを明らかにするペンタゴン「秘密」文書を知る権利がない、とはいえない。国際関係が多元化し、国際環境が組織化した現今、外交政策についても同じことがいえる。
 軍事・外交は、もはや国内政治から超絶し突出した事項ではなくなったとすれば、ここでも敵国・相手国に対抗する「国益」を振りかざして、国民との関係で「秘密」のベールをはりめぐらすことができなくなっている。(同書5〜6ページ)

 以上、長い引用ですが、「特定秘密保護法」がいかに時代に逆行した悪法かが、わかります。

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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