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zoom RSS 道新夕刊「各自核論」はよい

<<   作成日時 : 2010/05/16 05:32   >>

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  北海道新聞の土曜の夕刊に4月からスタートした「各自核論」というオピニオンのページがなかなかよろしい。現代を生きるのに必要な「ものの見方」を3つのテーマで専門家が解き明かしてくれる。テーマの選択もよい。どこの部署が担当しているのでしょうか。
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 昨日5月15日はまず、京大大学院准教授の佐藤卓己氏の「歴史忘却の世論政治」。

 「世論調査」はよろんちょうさと読むのか、せろんとよむのか。佐藤氏はせろんちょうさと読む、という。
氏によれば、よろんとせろんは違う。明治の五箇条の御誓文の「万機公論に決すへし」の公論=公議與論(publick opinion)こそ「よろん」であって、軍人勅諭に「世論に迷わず」とあるせろんは「世間の雰囲気」(publick seentiments)を意味する。

 世論と書いてよろんと読ませるのは、戦後、当用漢字で「與」が使えなくなった時、2大新聞社(朝毎)が「世」を代用したのが嚆矢だとか。よろんは変な重箱読み読みです。

 いまの新聞などがやる世論調査に対し、佐藤氏は「突然掛かってきた電話アンケートに瞬時に答えた選択肢がどうして『国民の意見』とよべるだろうか。多くの人も世間の空気を読んで答えている。その数値の変動は「国民の気分の変動」にすぎない。「『改憲必要』00%、『九条も対象に』00%」などと世論調査が明らかにするのは変化の傾向であって「数字にさほどの意味はない」。

 だいたいこんな論旨です。

 公議與論とは公に議論して多数派意見を形成することで、そこには熟慮する時間がおりこまれているが、「世論」とは世間という空間に漂う空気であって時間的感覚はない。その場かぎりの気分なのだ、と続く。

  移ろいやすい気分を示す世論として内閣支持率がある。成立時7割だった鳩山内閣の支持率が半年余りで2割台におちたが、半年前の自分の判断を思い出した上で支持率調査に回答した者はほとんどいないはず。

 こうした論法で佐藤氏は「世論政治とは歴史忘却の政治」と断じています。

 二つ目のコラム。防衛庁出身で自民党時代の内閣官房長官補、柳沢協二の「抑止力を考える」では、米海兵隊は世界のどこにでも初動で投入される軍隊で、沖縄に拠点を持てば太平洋の距離を節約できるが、(沖縄を含む日本をカバーする)不可欠な抑止力とはいえない、と断言しています。

 最近、とって付けたように「抑止力」を言い始めた鳩山首相の不勉強を指摘するようでもあります。

  最後のコラムはいま「日本は三度目の『失われた10年』のとば口に立たされているのではないか」という経済評論家内橋克人氏のもの。

 最初の10年が1990年代に経験した、80年代バブルのツケの時期。二つ目が小泉改革。3つ目が「人々が同じ社会に生きているという価値観さえを共有することの難しい、社会統合の危機の時代。失われた三つ目の10年を避け、不安社会を克服するには−。

 
 地縁共同体でもなく利益共同体でもなく、志を同じくする地域住民の共同体、つまり「使命共同体」を実現することだと内橋氏。

  これはなかなか難しいが、北海道という地域を一つの使命共同体と考える発想と実行力がいま求められていることだけは確かだと思います。


   3つのオピニオンともテーマがUP TO DATEでこれまでのオピニオンコーナーより平易です。このコーナーが夕刊読者獲得の目玉商品になるよう、読者目線で進化させてほしい、と編集局OBは切望しています。

  

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
担当セクションは編集委員の池野さんです。
属人的にやっています。
こういうものを属人的にやっていくのは大変なようです。
双子山親方
2010/05/20 09:30
 よくわかりませんが、短距離走でなく、長〜く、渋〜く続くような仕組みを作って進化させてほしいと願っています。読者として。
キタ
2010/05/21 07:15

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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