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zoom RSS マスク姿は日本人だけじゃない

<<   作成日時 : 2009/05/08 05:59   >>

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  昨日の北海道新聞夕刊の社会面に「あれれ!」という見出しがありました。「マスク姿 日本人だけ」。大型連休最後の6日、成田空港に新型インフルエンザ感染を避けたマスク姿の日本人がどっと帰国したという記事の見出しです。
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  キタはこの連休中、3泊4日で韓国小旅行をしました。往路の機中は、自席の真ん前のカップルがずうーっとマスクを着けたままだったほかはマスク姿の乗客はいなかったけれど、帰りの5月2日、仁川空港の出国手続きの列にはマスク姿が2、3割がた。中には日本人ばかりでなく、西欧j人も、韓国人いました。西欧人はその容貌から、韓国人は日本人と容貌が似ていても、手に持つパスポートの色(緑)から日本人と識別できました。

 マスク姿が増えたのは私たちが到着した4月29日かに、メキシコから帰国した韓国人が新型インフルエンザ感染の疑いありと初めて診断されたからでしょう。ソウル入りしたその夜、ソウル駐在記者のIさんと盛り場を歩いたら、マスク姿をチラホラみかけました。風邪をひいているのかもしれませんが。

 冒頭の夕刊の記事にこうあります。
 韓国への家族旅行を終えた東京都渋谷区の大学生(21)=実名=は「現地でマスクをしているのは日本人だけだった」と拍子抜けしたようす。
  ちょっと家族旅行しただけで、現地=韓国?ソウル?=にマスク姿が皆無だったと断言できますか。日本人と韓国人をどう識別しますか。パスポーを手に持って歩いていないはず。

  しかし  まあ、たまたまこの大学生が見聞した範囲内で日本人以外にマスク姿がいなかったと認識して、記者の質問に正直にこたえたのだから、罪はありません。罪は、聞いたままそれを安易に書いた取材記者。大学生の狭い範囲の経験を引用して「現地」=韓国では日本人以外のマスク使用者はいない、という印象を読者に与える乱暴な記事を書く罪です。

見たまま、聞いたまま、裏も取らずに書くのなら、子供の学級新聞なみ。イヤシクモ購読料をいただいて118万部を発行する新聞に載る記事としてはお粗末。自社原稿にしても通信社原稿にしても。

  次にこの記事を採用し、この記事を代表する見出しとして「日本人だけ」と断定した紙面整理者の罪。この原稿をつかんだら「ほんとかよ、日本人だけって。現地ってどの範囲なんだあ?」と斜に構えて原稿を疑うのが第一読者たる整理者の基本的スタンスであるべきです。一応、見出しのフレーズの前後に「」(カギカッコ)がついていて、「大学生が言う範囲内で」という逃げは打ってありますが、読者に「ああ、そうなんだ」と印象付けるには十分です。



  そもそも、この記事なにをいいたいのかよくわからない。マスクは新型インフルエンザ防止に効果がないから、不必要といいたいのか。すぐ日本人は過剰反応すると茶化したいのか。キタが整理部(いまは編集本部といいます)のデスクなら、国際部を通じてソウル駐在記者に「韓国人はマスクしてないの?」と打ち返すまでもなく、「読者を迷わせるだけ」と判断、原稿をボツにするか、出稿部に依頼して原稿を書き直してもらい、「マスク姿の日本人がたくさん帰国した」という表現にとどめたでしょう。少なくとも「日本人だけ」という見出しは取らない。

  昨日夕方、社内のある部署に立ちよって、そんな感想を述べると、キタと同期の記者OB氏は「いや、日本人以外のマスク姿は少ないらしい。アメリカでは通常、マスクは風邪に感染した患者が、他人にうつさないために装着するものであり、被患したという目でみられるから、健康な人は予防を理由にマスクをすることはない。日本人とマスクに対する発想が違う」と教えてくれました。

 アメリカではどうか知らないけど、マスクをして少しでも自衛したいという日本人を潔くないとは私は思いません。毎年春に白樺花粉に悩まされ、自宅にマスクを相当数備蓄しています。

  そんなことを同期氏と言い合っていると、その職場にいた別の友人が「そんなこと、大した問題じゃないよ」と口をはさむ。Aという意見をいうと、Bという反対意見がでる。次に「そんなもの大した問題じゃない」というC論がでる。これも世の常。

  ちなみに、韓国人もけっこうマスクはすきです。ふた昔前、ソウルに4年半住んでいたころも、風邪が流行るころに街角、地下鉄、バスのなかでよく見かけました。マスクの色は日本と違って薄いブルーです。今回もブルーのマスク姿を見かけました。

  それからもうひとつ。
  現役であるうちは、個人のブログで自社の商品である新聞の内容について論評めいたことを書くのは控えています。こんな記事が載っています、と内容を紹介する程度にとどめて。自分の会社が売る商品をあげつらうのは自己矛盾のような気がします。それに反論する機会を与えず(こんなブログ、編集局の担当者が見ているとは思えないので)批判するのはフェアじゃない。
 
  ただ、今回はちょっと原稿が粗っぽすぎるし、それを大きな見出しで「粗っぽい原稿の拡大再生産」する危険性を指摘せずにはいられませんでした。
 



   

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Kita, WHO?

1948年大阪生まれ。元北海道新聞記者。11年3月から13年3月まで、JICAシニアボランティアとしてモンゴル国立農大(ХААИС)ダルハン校でエコツーリズムと基礎日本語を教えた。趣味は渓流釣り、映画、クラシック音楽鑑賞、漢字書道。書号は景泉 にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
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